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2023年04月17日

  • コラム

IoTとは具体的に何?活用例を交えてわかりやすく解説!

IoTプラットフォーム導入のメリットとは

皆さんは、「IoTとは何なのか」と聞かれた時に、わかりやすく説明することはできますか?

最近、至るところで「IoT」という言葉を耳にするので、その単語自体は知っていても、その意味や仕組みについては、意外と知らない…という方も少なくないのではないでしょうか?

そこで今回は、最近よく聞く「IoT」の意味や仕組みとあわせて、IoTを活用すればどんなことができるのか、わかりやすく解説していきます。

IoTとは?わかりやすく言うと?

「IoT(アイオーティー)」は、”Internet of Things”の略で、「モノのインターネット」を意味する言葉。もう少しわかりやすくすると、私たちの身の回りにある “モノ”をインターネット経由で接続する仕組みを指します。

インターネットと聞くと、パソコンやスマートフォンを使って、何かを検索したり買い物をしたり…といったイメージが強いかもしれません。しかしIoTでは、パソコンやスマートフォン以外にもスピーカーやエアコン・冷蔵庫など、あらゆるモノがインターネットに接続してデータの送受信を行うことで、より便利な機能を使うことができるようになるのです。

身近なIoTの例を挙げると、例えばスマートフォンを使って、自宅のセキュリティ状態を確認したりエアコンを遠隔操作したり、また、カメラを通して遠隔地からペットの様子を確認したり…といったものがあり、IoTの技術を活用することによって、私たちの身の回りを便利にするだけでなく、これまで無かった価値や新しいサービスを生み出すことが可能となります。

わかりやすく解説!IoTの仕組みとは

IoTのシステムは、主に「デバイス」・「センサー」・「ネットワーク」・「アプリケーション」の4つの要素で構成されています。
ここでは、それらについて一つ一つまとめていきます。

デバイス

IoTを実現するためには、インターネットに接続する“モノ”であるデバイスが必要です。

例えば、前述したパソコンやスマートフォンなど以外に、カメラやスピーカー、エアコンや冷蔵庫などの家電、自動車など、通信機能やセンサーが搭載されているモノを指します。

関連記事:「エッジデバイスとは?その役割と仕組みについて分かりやすく解説

センサー

センサーとは、状態をデータとして測定・取得する装置です。
一般的にデバイスに組み込まれており、

  • 温度センサー
  • 湿度センサー
  • 加速度センサー
  • 光センサー
  • イメージセンサー(カメラ)
  • 音センサー(マイク)
  • 圧力センサー
  • 地磁気センサー

…などのセンサーがあります。

これらのセンサーによってデータを収集、インターネットを経由してクラウド上でデータを蓄積・分析し、対象となるものの状態や動きを把握します。

ネットワーク

ネットワークは、デバイスに搭載されたセンサーで取得したデータを送るための通信手段です。

デバイスを遠隔操作・管理するためには、インターネットなどに接続していなければいけませんが、IoTに使われるネットワークには様々な種類があります。

例えば、携帯電話の回線で使われる5G/LTEや、無線で通信できるWi-FiやBLE(Bluetooth Low Energy)、長距離通信が得意なLPWA(Low Power Wide Area)などがあり、周囲の環境や通信状態によって使い分けられています。

アプリケーション

IoTでは、データを可視化するための手段としてアプリケーションも必要となります。

アプリケーションとは、デバイスが収集したデータを処理したり、そのデータを分析して結果を可視化したりするなどの機能を持つソフトウェアのこと。パソコンやスマートフォンを使用してデータが確認できるアプリケーションが多く、最近では、デバイスからアプリケーションまでがセットになったプラットフォームサービスの提供などもあります。

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IoTで実現できることをわかりやすく言うと?

IoTで実現できることをわかりやすく言うと?

IoT技術によって実現できることは、大きく分けて下記の3つに分類できます。

【IoTの3つの機能】

  • モノを遠隔操作する
  • モノの動きや状態を把握する
  • モノ同士でデータ共有ができる

それでは、それぞれの機能について詳しくまとめていきます。

モノを遠隔操作する

IoTの仕組みを活用した技術として代表的なものが、モノを遠隔操作することができる機能です。

スマート家電やスマートホームと言う言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、例えば、スマートフォンを使って外出先から自宅のエアコンの電源を入れたり温度調整をしたりと、離れたところからでも操作することが可能です。このIoTによるモノの遠隔操作は、私たちの身の回りをより便利にするために活用されています。

モノの動きや状態を把握する

IoTの仕組みを活用すれば、センサーやカメラなどを使って対象の動きや状態や周りの環境などを把握することができます。

例えば、家の鍵を閉め忘れたかもしれない…となった時でも外出先から確認ができるのはもちろん、前述の遠隔操作と組み合わせれば、すぐに鍵をかけることができます。また、モノの状態だけでなく動きも把握できるため、バスがあと何分で到着するかなどの運行状況が分かったり、工場設備などで異常があった場合にアラートを鳴らしたりするなど、特にリアルタイム性の高い情報を把握する際に効果を発揮します。

モノ同士でデータ共有ができる

IoTの技術では、インターネットを介してモノ同士でデータを共有することも可能です。

データ共有の際は人を介在しなくても良いので、例えば、部屋に誰かが入ったら照明を付け、それと連動してエアコンもオンにするといったことが可能です。

またモノ同士が通信し合う技術に関しては、特に車の自動運転で注目されています。道路上の機器と連動して車の速度を落とす、車の混雑状況や工事している場所などの道路状況を把握して渋滞を緩和するなど、交通の分野では欠かせない技術となっています。

IoTがもたらす効果とは

IoTを導入することでどのような効果があるのでしょうか?
ここでは、代表的な4つの効果について紹介していきます。

利便性の向上

IoTを活用してモノとモノがネットワークでつながることで、遠隔からでも操作・管理ができたり、手動で行っていたものが自動化できたりすることで、利便性が向上します。

例えば、スーパーや工場などで日に数回行っている冷蔵ケースの温度管理。これまで目視で温度を確認したり手書きでメモしていたりしたものを、IoT化すれば自動化できるだけでなく、作業を忘れたり記載ミスをしたりといったことが起こりません。また価格情報が変更された際などに一括で棚札を変更したり、在庫情報が一目で確認できたりと、従業員が手作業で張り替える必要がなくなるため、業務の効率化が期待できます。

他にも、工場での機器の異常や部品の劣化、介護施設で入居者の危険な動きが予測された場合などに通知するといったことも可能となるため、今後IoT化が進むにつれて、企業活動だけでなく私たちの身の回りの生活においても利便性がより向上していくと思われます。

企業のコスト削減

IoTは私たちの身の回りをより便利にしてくれるだけでなく、業務の効率化を実現することで企業のコスト削減にも繋がります。

例えば、複数の工場や拠点を持つ企業でも、IoTを導入して連携することで、今まで人の足で収集していた遠隔地の情報でも一箇所でまとめて集約することができるため、人件費や移動費などのコスト削減が叶います。

また、IoTのネットワークで繋がることによって現場の状況が見える化されるため、異常や障害などを防ぐのはもちろん、常に最適化された環境で生産性を上げることも可能。結果的にコスト削減に繋げることができます。

データ収集頻度が上げられる

IoTを活用すれば、これまで人の手で1日1回しかできなかったデータ収集が毎時間でも毎秒でも自動的に収集することができるなど、データ収集の頻度を向上させる効果もあります。

データの収集頻度が上がることで期待できる効果には、これまで気が付かなかった“気付き”が得られるかもしれないという点があります。

例えば、介護の現場で1日に1回血圧を測っていたところを、IoTのウェアラブルデバイス(身体に装着するデバイス)を活用すれば、一日中血圧の推移を見守ることができるため、今まで1日1回の測定では気付かなかった体調の変化や治療法など、新たに見えるものが出てくるという可能性も期待できます。

データ活用で新しいビジネスの創出

前述でも少し触れましたが、IoTを活用することで今まで見えなかったものが見える化できるようになるため、次のステップとして、今後は新しいビジネスを創出することも可能です。

例えば、各地の介護施設に設置されたデバイスから取得したデータを活かして、ベッドメーカーや什器メーカーなどの商品開発に活かすなど、IoTデバイスが生み出す膨大なデータを活かして、今まで気付くことのできなかった需要や改善点を把握すれば、様々な分野のビジネスに無限の可能性が生まれます。

分野別のIoTの活用例とは

分野別のIoTの活用例とは

ここまでIoTの基礎的な知識についてわかりやすくまとめてきましたが、実際の現場ではどのように活用されているのでしょうか?
ここからは、各分野におけるIoTの取り組みについて活用例をご紹介します。

製造業での活用例

人材不足という課題から積極的にIoTを取り入れているのが製造業です。

例えば工場では、パッケージにゴミなどの異物が付着していないか、また金属や樹脂部品に傷がついていないかなど、微細な欠陥や傷、不良品などの判別にIoTの技術を活用。さらに、機器に異常がないか監視するだけでなく、これまで人の目で行っていたアナログメーターの数値の読み取りや記録作業などでも、ミスの軽減や作業効率の向上を目的としてIoTが活用されています。

交通での活用例

IoTは車の自動運転だけでなく、バスや電車・タクシーなどの運行にも活かされています。

例えば、リアルタイムでバスの運行状況が把握できたり、スマートフォンのアプリでタクシー配車ができたりするのは皆さんもご存じかもしれません。さらに、路線バスにIoTカメラを搭載して工事現場を検知して安全管理を行うなど、交通の分野でもIoTは幅広く活用されています。

介護・医療での活用例

医療・福祉施設ではIoTの技術を活用して、患者や入居者の健康状態だけでなく、動線やトイレの回数、夜間の動きなどを把握。患者や入居者の動きを分析することで、あらかじめ転倒事故などを検知してスタッフに通知するなど、安全性の向上に役立っています。

物流での活用例

物流業界でも、IoTの技術が活かされています。

例えば、これまで仕分け・棚卸しなどの在庫管理やピッキングなど、人の手で確認しながらの作業に手間がかかっていましたが、IoTの技術を使ってICタグを非接触で読み取ることで製品の位置が瞬時にわかるだけでなく、在庫管理も効率的にできるようになっています。

農業での活用例

農業の分野では、農作物をカメラで撮影して分析することで、その作物の育成状況や糖度などを判別するという取り組みも始まっています。

IoTと連携すれば、農作物の状態に応じて温度調整や農薬散布を行うなどの品質管理が可能となるだけでなく、成熟度をもとに収穫時期や出荷量の予測を立てることができるなど、今後はさらに効率的な生産が期待できます。

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