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2023年08月25日

  • コラム

IoT端末ってそもそも何?その役割やセンサーの種類・活用例とは

IoT端末ってそもそも何?その役割やセンサーの種類・活用例とは

“モノのインターネット”を意味するIoTの仕組み。近年、私たちの身の回りにも急速に普及しているIoTですが、それらの仕組みを利用するために欠かせないのが、スマートフォンやスマート家電などのIoT端末(デバイス)です。

今回は、そもそもIoT端末とは何かをまとめるとともに、そのIoT端末が持つ役割やセンサーの種類、活用例などをご紹介していきます。これからIoTを活用としている方の参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

IoT端末とは?

「IoT(アイオーティー)」とは、”Internet of Things”の略。その意味をわかりやすく言うと、私たちの身の回りにある “モノ”同士をインターネット経由で接続する仕組みのことを指します。

つまり、IoT端末やエッジデバイスなどと呼ばれているものは、その仕組みに使用される機器のことで、固有のIPアドレスを持ち、ネットワークに接続している端末装置を指します。

このIoT端末については種類も幅広く、明確な定義付けというのが難しいのですが、身近な例を挙げると、スマートフォンやカメラ、スキャナーやスマートスピーカーなど、近年スマート家電と呼ばれている機器類もその中に含まれます。

関連記事:「IoTとは具体的に何?活用例を交えてわかりやすく解説!

IoT端末の4つの役割

IoT端末の4つの役割

IoT端末の役割は、大きく4つに分けることができます。

IoT端末の役割①:周囲の状況を検知するためのセンサー

IoT端末は、空間や物など周囲の環境情報を検知するためのセンサーとしての役割を持っています。

例えば、AIカメラなど計測機能を搭載した端末を使えば、店内の人の動きや物の数などを把握することができたり、温度や湿度センサーを搭載した端末であれば、工場内にある設備機器の異常を発見しやすくすることができたりするなど、事故や事件の防止にも有効です。

このIoT端末は、搭載するセンサーの性能によって収集できるデータや解析の精度に差が出てくるため、IoTの仕組みを語る上では重要な役割だと言えます。

IoT端末の役割②:データの送受信

IoT端末の役割の2つ目は、データの送受信です。

IoT端末を利用することにより、取得したデータをクラウド上に送信するだけでなく、更にクラウド上で処理した情報を別のIoT端末に送信するなど、端末同士の相互連携も可能です。

例えば、身近なのはスマート家電。外出先からでもスマートフォンを操作するだけで、自宅のエアコンをつけることも可能です。また、時計や指輪型のウェアラブルデバイスなら、身体の動きや心拍数などを計測してクラウドに送信、そのデータによって医療機関や家族が遠隔地からでも健康管理をすることもできます。

IoT端末の役割③:収集したデータの処理・分析

IoT端末には、収集したデータの処理や分析を行う役割もあります。

先程少し触れたように、IoT端末には取得したデータをクラウド上に送信する役割もありますが、収集したデータをその場で処理・分析することも可能です。

特に、顔認証システムや監視カメラなどセキュリティ目的での利用の場合、データの処理に時間がかかれば不正侵入や犯罪の防止にならないため、リアルタイムでの対応が求められます。そのような際に、IoT端末内でデータの取得と同時に処理を行うことで、緊急時でも素早い対応が可能となります。

IoT端末の役割④:機器の制御

IoT端末には、機器の制御という役割もあります。

例えば、製造工場で機器や設備の制御に使われているPLC(Programmable Logic Controller)と呼ばれる装置の場合、IoT端末に搭載したAIがベルトコンベアーやロボットなどの機器や設備の動作を学習することによって、それらを自動的に制御することができます。

IoT端末がIoT端末の制御をすることで、機器や設備の管理が容易になるため、製造現場だけでなく、エレベーターや自動車、家電製品などでも利用されています。

IoT端末に搭載されるセンサーの種類

IoT端末に搭載されるセンサーの種類

IoT端末には、データの送受信や収集したデータの処理・分析など、主に4つの役割があることについてまとめてきましたが、その中でも、重要視されているのは空間や物体の状態を検知するセンサーとしての役割です。

そこで、ここからはIoT端末に搭載されるセンサーの種類についてまとめていきます。

イメージセンサー

イメージセンサーは、デジタルカメラやスマートフォンのカメラに使われているセンサーです。

人の目で言うと網膜の役割を果たすもので、カメラのレンズから取り込んだ光を電気信号、つまりデータに変換することで撮影した画像を映し出す仕組みとなっています。

音センサー

音センサーは、音圧によって生み出される振動を検知するセンサーです。

この音を検知するセンサーはマイクロフォンと呼ばれており、音の大きさや高さを検知することが可能。スマートフォンの音声アシストのほか、監視カメラで悲鳴やガラスの割れる音などを検知する際にも利用されているセンサーです。

光センサー

光センサーとは、目に見える可視光線と呼ばれる光や目に見えない赤外線や紫外線など、それぞれの光の性質を利用して物体の有無や状態を検知するセンサーのことを指します。

身近なところでは、テレビのリモコンや自動ドアの開閉などで利用されています。

温度センサー

温度センサーは、空間や対象物の温度を計測するセンサーです。

例としては、製造業などにおいて工場の機器類が高温になりすぎていないかなどの異常を検知する際や、エアコンや暖房器具、冷蔵庫などの家電の温度を適切に保つ際に使用されています。

圧力センサー

圧力センサーは、物体だけでなく気体や液体などが、どれぐらいの圧力を加えているかを計測するセンサーです。
分かりやすい例としては、体重計や血圧計、車のブレーキや油圧シリンダーなどが挙げられます。

加速度センサー

加速度センサーとは、重力を測定するセンサーです。

この加速度センサーは地球が物体を引っ張る力を基準にしたセンサーで、物体の移動だけでなく、傾きや振動などの情報を計測することができるため、自動車のカーナビやスマートフォン、デジタルカメラなどの制御にも利用されています。

ジャイロ(角速度)センサー

ジャイロセンサーは、ある物体の角度が時間あたりでどれだけ変化しているのか、つまり物体が回転している速度「角速度」を測定するセンサーです。

動きを検知するセンサーには、前述の「加速度センサー」がありますが、ジャイロセンサーでは加速度センサーでは反応しない“回転”を測定するものとなっています。

このジャイロセンサーの活用例としては、カーナビやカメラに搭載されている手ぶれ補正などがあります。

地磁気センサー

地磁気センサーは、地球が持つ磁力を検出するセンサーで、磁場の大きさや方角を測定するものです。

この地磁気センサーは「電子コンパス」と呼ばれることもあり、主にカーナビやスマートフォンのマップ機能などで、進行方向を把握する際に活用されています。

こんな身近なところにも!IoT端末の活用例

IoT端末の活用例

IoT端末は、スマートフォンや家電以外にも、私たちの日常生活においてあらゆる場所で活用されています。
ここでは、私たちの身の回りにあるIoT端末の代表的な活用事例をご紹介します。

IoT端末の活用例①:セルフレジ

スーパーや雑貨・衣料品店などでも見かけることが多くなってきたセルフレジも、IoTを活用したシステムです。

このセルフレジでは、端末に組み込まれたAIの画像認識の技術などを利用し、IoTのシステムに接続しているカメラが商品についているバーコードを検出したり、モノの色や形からどの商品かを判別するなどで自動的に精算を行います。

IoT端末の活用例②:ドライブレコーダー

近年では、事故の記録やあおり運転などの抑止力としても利用することの多いドライブレコーダー。実は、このドライブレコーダーもIoT端末の活用例の一つです。

ドライブレコーダーは運転中の映像や音声などを自動的に記録していますが、それだけでなく、加速度センサーや危険な挙動を検知するジャイロセンサーを搭載することによって、事故に繋がる危険な運転をリアルタイムで検出することも可能です。

IoT端末の活用例①:農作物の成熟管理

スマートフォンやドローンに搭載したAIカメラなどで農作物を撮影し、野菜や果物などの育成状況や糖度を判別するなど、農業においてもIoTを活用した取り組みが始まっています。

これまで人間の目や感覚で行ってきた農作物の育成管理ですが、IoTを活用して取得したデータをもとに判断することで、農作物の状態に応じた温度管理や農薬散布などが効率的に行うことができるほか、農作物の品質・育成をAIが管理することで出荷時期や量の予測を立てやすくなるなどのメリットもあるため、農業分野でもIoTの技術の活用が広がっています。

関連記事:「エッジデバイスとは?その役割と仕組みについて分かりやすく解説

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